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斜頭症等の頭の変形は発達障害になりやすい!?将来のデメリットをまとめてみました!

昔はうつ伏せ寝を推奨されていましたが、うつ伏せ寝に窒息や突然死のリスクがあることから、近年は仰向け寝が推奨されています。

しかし、仰向け寝が原因となり、頭が変形(斜頭症や短頭症)している赤ちゃんが増加傾向にあります。

この赤ちゃんの頭の変形により将来どのような影響が出てくるのかというのは非常に重要な疑問であり、知恵袋やSNS等での質問も見受けられます。

本記事では、斜東症等の頭の変形がどのようなデメリットがあるのかを紹介します。

 

斜頭症等の頭の変形は発達障害になりやすい!?

後天的に発生する頭の変形(位置的頭蓋変形)で発達障害は起こる可能性があるのでしょうか。

頭の変形が先天的(染色体や遺伝子の異常)な頭蓋骨縫合癒合症の場合は、眼球吐出や両眼の離間、歯列のかみ合わせ異常等の症状が見られることが知られております。

また、変形による脳内の圧迫や水頭症等の合併症を引き起こし、精神発達障害を伴う可能性があるとされています。※1

 

後天的に発生する頭の変形は、圧力がかかって変形する方向が変わってしまっているだけであって、脳内に変な圧力などがかからないから脳への影響はないんじゃないかと思いますよね。

実は、近年の研究で頭の変形の2次的な合併症として精神運動発達や自閉スペクトラム症との関連が報告されています。※2

また、斜視や中耳炎、歯のかみ合わせ等の長期合併症を起こしうるとが報告され、位置的頭蓋変形が長期的な健康被害をもたらす可能性が示唆されています。

頭の変形が先天的か、後天的かどうかの見分けはつきません。お子さまの頭の形が気になる方は、まずは医療機関に相談しましょう。

 

頭の変形によって発生する将来のデメリット

頭の変形によって様々な症状が現れると言われています。

具体的にどのようなデメリットが発生する恐れがあるのでしょうか。

 

斜頭症によるデメリット

仰向け寝の際に向き癖があり、一部が平坦となって左右が非対称な状態を指します。

他の変形に比べて少しデメリットが大きいです。

斜頭症によるデメリットは以下の点が挙げられます。

長期的な健康被害(顔などの変形)

斜視や中耳炎、歯のかみ合わせ等の長期合併症を起こしうるとが報告なされている他、質問サイト等では様々な健康被害が寄せられています。

成長期以降や年を取ってから症状が顕著に表れることもあるようです。

成長期になって骨格がしっかりし始めたタイミングで顔のバランスも悪くなった。

笑うと必ず左側のほうれい線が強く出るし、右目は左目に比べて何故か小さい。

右の後頭部が凹んでいて右の視力が弱く右の耳が倒れています。

4歳の女の子ですが斜頭症で左右の耳の位置が1.5cmほどずれてしまっています。

これらのコメントは斜頭症との因果関係が立証されているわけではありませんが、実際に斜頭の方に表れている症状ですので、そういった被害の可能性があることを留意しておくことが重要です。

見た目が悪い

男性の方は髪が短いので形を気にされる方が多いようです。将来ハゲたりすると、目も当てられません。

髪型が制限される(前髪が決まらない)

片側だけが上側に引っ張られて前髪が片側だけ少し浮いて分かれてしまうことがあるそうです。女性の方がよく悩まれています。

 

短頭症(絶壁)によるデメリット

短頭症は、後頭部が丸くならずに平坦になっている部分がある状態を指し、一般的では「絶壁」と呼ばれています。

仰向けで寝ている時間が長いと後頭部が圧迫されて起こる変形で、仰向け寝が一般的な日本では珍しくありません。

短頭症によるデメリットとしては、以下の点が挙げられます。

髪型が制限される(男性)

男性(特に学生)は基本的に短髪な方が多いので、頭の形が顕著に見えてしまいます。

髪型が自由であればパーマをかける等すればいいですが、そうでない場合は悩みの種になります。

髪型が制限される(女性)

ポニーテールやお団子は絶壁が目立ちますが、結ぶ位置をかえることで改善可能です。ツインテール等は絶壁が強調されるため避ける必要があります。

帽子が似合わない

絶壁の方は頭頂部が少し大きい(長い、尖っている)人が多く、帽子のおさまりが悪いです。

 

長頭症によるデメリット

長頭症は、後頭部が突き出ている、もしくは頭のてっぺんが少し高く伸びている状態などを指します。

横向き寝で育てられたり、難産のため吸引分娩がおこなわれたケースに長頭症になりやすいようです。

長頭症は病気による頭の変形によっても発生する可能性があるため、まずは医療機関で検査するようにしましょう。

 

長頭症によるデメリットとしては、以下の点が挙げられます。

帽子のサイズが合わない、似合わない

帽子は頭のサイズによって着用可否が決まります。後頭部が大きいと頭囲が大きくなるので、帽子が合わないことが多いです。

ヘルメットのサイズが合わない

これはかなり困るのですが、自転車通勤や仕事等で使用するヘルメットが規定で決まっている場合、小さくて入らないまたは後頭部が痛くなることがあります。ヘルメットの種類が自由であれば、グローバルフィットのヘルメットを選択する等して自分の頭に合うものを探すことができます。

頭が大きく見える、髪型が難しい

後頭部が大きいとかなり頭が大きく見えます。ルッキズムが加速している現代では見た目を気にする人が多く、特に10代の思春期の子ども達がコンプレックスに感じている様子をよく知恵袋やSNSで見ます。

いじめられる可能性がある

小学生等はちょっとした特徴でいじる・いじめることが多いです。

後頭部の大きさは見た目でわかるのでいじめの対象になりやすいです。実際、後頭部の大きさでいじられていると相談があったことがあります。

  

参考文献

※1 病院心理臨床での経時的発達検査の有用性について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/pacjpa/78/0/78_2AM-1-039/_pdf/-char/ja

※2 新生児・乳幼児の頭蓋変形
https://www.jstage.jst.go.jp/article/numa/82/4/82_203/_pdf/-char/ja

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